海外大就活でよく聞かれる質問と企業の評価ポイント part1

 2021/05/07  2021/10/18

海外大就活でよく聞かれる質問と企業の評価ポイント part1

海外大生が面接でよく聞かれる質問は、日本の大学生が面接でよく聞かれる質問と概ね同じですが、少し違う部分もあります。海外大生が面接を受ける時にはどんなことに気をつければいいのでしょうか。そして、企業は皆さんのどんなところを評価しているのでしょうか。今回は、海外大生が面接でよく聞かれる質問と、それを通じて皆さんが企業から求められていることについてまとめました。
(※今回、面接は人物面接を指します。)

海外大生が面接でよく聞かれる質問と企業の評価ポイント

1.まず、面接時間について

人物面接の場合、日系であっても、外資系であっても、30分~45分が基本です。特に日系企業の場合、1次面接:30分(人物面が中心)、2次面接:45分(志望理由が中心)のパターンが多いです。今回は特に人物面が中心となる1次面接・30分を想定します。

2.面接の流れ

面接の流れは一般的に以下のような流れです。
自己紹介⇒(雑談)⇒自己紹介やレジュメの掘り下げ or 面接でよく聞かれる質問
自己紹介は名前・大学・専攻と日頃取り組んでいること(勉強や部活、その他活動)・自己PRなどを1分程度で述べるといいでしょう。自己紹介を掘り下げて面接を開始したり、そのあと深掘りしたりすることがあるので、自分が語りたい内容を自己紹介に盛り込むことも一つの戦略です。

3.面接でよく聞かれる質問 Part1(海外大生特有の質問)

一通り会話が終わると、海外大生がほぼ必ず聞かれる質問があります。それが表の左上の「なぜ留学をしようと思ったのか?」と「なぜこの大学・この専攻にしようと思ったのか?」です。企業がこれを聞く理由は2つです。

①手始めに評価しやすいから

過去の一貫したテーマにおける決断の根拠を聞くことで、その人の判断の一貫性や決断時の思考の深さが分かり、かつそれを話している時の話の分かりやすさや論理性も分かるため、それだけである程度このあとの面接に耐えうる人物かどうか、面接し甲斐のある人物か判断することができるためです。

②面接官と情報ギャップがあるから

面接官にはもちろんプロもいますが、まだ面接に不慣れな人(一見ベテランでもジョブローテーションで初めて人事配属になった人もいる)や、通常は人事ではない人、海外大のことは全く知らない人など様々な面接官がいます。
日頃面接慣れしていて、海外大生採用の経験もある面接官であれば、皆さんがどういう経緯で留学して、その大学に入ったか想像がついたり、何を勉強しているのかも大体理解できるでしょう。しかし、そうでない面接官だった場合、コミュカレやトランスファーって通じると思いますか?ボーディングスクール、アントレプレナーシップメジャー、ソサエティ、他にもたくさんありますが、皆さんが日常で使っている単語や欧米の文化的風習がそのまま面接官に伝わるとは限りません。また、海外大生にはビジネス専攻の方が多いですが、日本のいわゆる上位の大学生でビジネス専攻の学生はそれほど多くありません。
こうしたことから面接官は皆さんがどんな人が知るためにこの質問をしていますし、皆さんも面接官と情報ギャップがある可能性を念頭に返答することで、面接官とのコミュニケーションがスムーズになります。面接官と共に良い面接の場を作ることが重要で、これがいわゆる「コミュ力」というものです。

この2つの理由から、皆さんは「なぜ留学をしようと思ったのか?」と「なぜこの大学・この専攻にしようと思ったのか?」という質問については、スムーズに分かりやすい回答を用意しておかなければなりません。また、この質問は面接の冒頭で聞かれますし、1次面接は30分であるため、この質問への回答でぐだついてしまうと、30分の面接がぐだついたまま終わってしまうリスクがあります。そうならないためにも、この質問の回答は前もって入念に用意しておきましょう。

4.面接でよく聞かれる質問 Part2(日本の学生と共通の質問)

Part1では海外大生特有の質問についてご紹介しましたが、Part2は表の左下に記載している日本の学生と共通のものです。この質問に対する解説はこちらの記事でご紹介します。

5.企業から求められていること

表の左側の面接でよく聞かれる質問を通じて、皆さんは表の右側の企業から求められていることをアウトプットしていかなかればなりません。これが皆さんの評価ポイントになります。もちろん、企業によって様々な評価ポイントがあったり、何を重視するかに差はありますが、海外大生を積極的に採用している企業の評価ポイントの多くは、概ねこのパーソナリティに集約されます。海外大生の皆さんに人気のコンサルも総合商社も当てはまります。面接に向けて回答を用意する際は、自分の回答でこのパーソナリティを満たせているか、今一度ブラッシュアップしていただくと、より良い回答が作れますので、ぜひお試しください。

6.注意!いきなり面接でよく聞かれる質問の回答を用意してはいけない

面接対策を始める際に、やってはいけないことがあります。それは面接でよく聞かれる質問への回答(想定問答集)を先に作ってしまうことです。面接というより就活全体に言えることですが、就活を始める際には、まず就活における自分の勝ち筋・ストーリーを定めることが重要です。一本に繋がった勝ち筋・ストーリーを用意した上で、想定問答として具体的に落とし込んでいくことで、ブレのない一貫性のある回答を用意することができます。実は面接官は、ブレのある回答が非常に気になります。ブレがあるとまず評価されません。同じような質問を別の言い方で聞いて、回答にブレがないか確認する面接官のテクニックもあるので、注意してください。

まとめ

ここまで細かく解説をしてきましたが、面接で重要なことはシンプルに言うと、企業がやってほしいことをやりたい・やれる人材であることと、企業が向かう方向性と自身のキャリアの方向性が合致していることを伝えられるかということなので、その大きな前提を外さないように準備を進めていきましょう。