2022/09/07 2022/09/07
海外大生として就職活動を終えられた先輩方に就活の経験談や社会人としての日本での生活についてのインタビューしていく海外大OB/OGインタビュー『私のキャリア思考』
今回は、台湾の大学に在学し、日系電機メーカーでマーケティング職の内定を獲得されたNさんにお話を伺ってきました。
メーカーでのマーケティングを行う面白さや、話題のJob型採用を通してマーケティングのプロフェッショナルとしてキャリアを形成していくことなど、これから就活を始める海外大生には将来の選択肢を広げる上で必見の内容となっております。
Nさん
現在、台湾の大学に正規留学しており、経営管理学部に所属。
ビジネスの基礎を幅広く学ぶ中でマーケティングに興味を持ち、就活ではマーケティング職を希望し、広告代理店かマーケティング職に携われるメーカーに絞って就職活動をしていました。
大学時代は自分が大学進学のために中国語を勉強した経験を活かし、中国語の1on1レッスンのビジネスをしており、教科書を自分で作成・販売し、中国語のレッスンを行なっています。
勉強面にも力を入れており、勉強面、中国語のレッスンビジネスの2軸で就活を行っていました!
総合職採用とは異なり、マーケティング職採用を取り入れているメーカーや広告代理店ではキャリアの前半からマーケティングに関ることで、スペシャリストとしてキャリアを形成することができます。
・メーカー
・広告代理店
メーカーと広告代理店、共にマーケターとして専門職のキャリアを歩み、スペシャリストとして活躍することができます。
転職市場でも有利に働くことが多いことから、新卒採用においても人気職種の一つです。
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— Nさんは自分で中国語レッスンを開講してマネタイズまで行ったとのことなんですが、もともと中国語はネイティブではなく、大学進学のためにゼロから勉強したとのことなんですか?
はい、元々英語は少し話せたんですが、英語力は上には上がいたので、もう一つ武器が欲しいなと思い中国語も身につけようよ決心し、大学進学のために高校三年生くらいから中国語を勉強し始めました。
中国語のスクールに通って、そこで毎日8時間くらい勉強し、本当に大変だったんですがなんとか大学に進学できるくらいの中国語は学ぶことができました。ただ、ゼロから詰め込みで行ったので、会話はできるようになりましたが、やはり大学レベルの専門用語などは難しかったです。
実際、大学に入学して初めのテストでは39点を取ってしまったという苦い経験もあります。。。(笑)
— そこからどうやって大学レベルの中国語力をつけていったんですか?
初めは本当に勉強の仕方がわからなくて、当時は朝の3時くらいまで勉強していました。ただそれでも39点しか取れなかったので、これは量じゃない、質だと気がつき、そこから自分に合う勉強方法を見つけ出し、その結果次の期末試験では90点くらいを取れるようになりました。
39点を取るまでは日本語に翻訳をして勉強をしていたんですけど、それをもうやめて中国語は中国語で覚えるようにした結果、翻訳する時間を削減できました。あとはクラスメートに一緒に手伝ってもらう、先生が優しく、わからなかったら来ていいよ、って感じだったのでに聞きにいきまくるなどしていましたね。
— そういったご経験はレッスンの中にどのように活かしていったんでしょうか?
自分は記憶力が良い訳でも特別勉強ができるわけでもないので、じゃあどうやって自分が勉強してきたのかなあと振り返った時に、まず余計なことをしなかったというのが一つあります。実生活の中で使わないなら覚えなくてもいいや、と初めから覚える語句などを絞っていたので、まずは身の回りにあるものから中国語で言えるようにしたのが近道だったのかなと思っています。
実際に単語帳に書いてある中国語は見返してみるとあまり使わないし、翻訳機で出てくるような熟語は難しい言葉ばかりで論文にしか出てこないようなものばかりですし。
なのでそうやって余計なものは全部省いたレッスンプランと教科書を準備しました。
また、自分が中国語を学ぶ際に使用していた市販の教科書の例文も実生活では使わないことが多かったり、つまらなかった覚えがあったので、面白く、実際使うような例文を用いるなどしていました。
— そんな中で、マーケティングのどんなところに面白さを感じたんですか?
マーケティングの、答えがない中で試行錯誤し正解を導き出すプロセスに面白さを感じています。
大学生の中国語初級者をターゲットにしていたのでインスタでを用いて告知投稿をしていたんですが、投稿は、単語・フレーズ・台湾の情報(豆知識)などに分けて日替わりで投稿をしていました。
投稿が伸びるようになると、インスタの虫眼鏡マークに載るようになるので、そこでフォロワー以外からのアクセスを増やすため、ついつい見たくなるようなインパクトのある見出しや画像を使用することを心がけていました。
その中でも、中国語フレーズの紹介が伸びることが多かったので、特に力を入れてました。具体的には、普段の教科書には出てこないような、楽し投稿を見て学べるような題材をよく選んでいました。例えば、「浮気された!」とか、「二股された!」とか。
単語帳には乗っていないような内容を意識したレッスン内容にすることで、楽しく実用的な中国語を学べるというブランディングをしていました。
— 実体験を持ってマーケティングの面白さを理解され、就活でもマーケティング職を希望されたんですね。
はい、広告代理店かマーケティング職に携われるメーカーに絞り就職活動をしていました。その中でもメーカーは自社の商品を世界に向けて販売できるというところに惹かれてメーカーを第一希望にしていました。
— マーケティングといえば外資の消費財をまず目指すというイメージなんですが、なぜ日系メーカーを第一希望にされていたんですか?
やりたいことが日本の魅力を世界に伝えることだったので、日系メーカーばかり受けていました。
実際に内定先の企業では国際マーケティングの部署に配属になることを面接で伝えていただけたのでこれからが楽しみです。
— 日本の魅力という中でも、特にものづくりに携わりたいのはなぜですか?
日本のものづくりになんでこんなにこだわるの?というのはよく聞かれてました。
日本のものづくりの原点って日本人のスピリットみたいなものから来ていると思っていて、みなさんもあるかもしれないんですけど小さい頃から物には命が宿っているから大切に使いなさいと教わってきました。そうやって物を大切にするからこそ物を長く使う、だからこそいい素材を使っていい物を作る。その結果、日本製品の品質は世界でもトップなんだと思っています。
私も一日本人として、このような”日本らしさ”をを大事にしていきたいので、日本のものづくりに携わりたいと思っています。
内定先企業は今まで革新的なプロダクトで世界中の人々の生活スタイルを変えてきたので、自分もそのような商品の開発に関わりたいです。
— そういう風に感じるようになったきっかけはなんだったんですか?
ものづくりにおいて、日本の位置がだんだんと下がっていることに危機感を感じ始めたことですかね。
家電量販店で日本製品が占める割合も減っており、3分の1は海外製品です。また留学先の台湾でも家電ははLGやSAMSUNGばかりといった状況を見ているとやはり悔しいなあと思っています。
なのでやはり日本のメーカーで日本・海外問わず人々の生活様式を変えてしまうような新しい商品・製品を作って、ゆくゆくは日本のものづくり界を動かすムーブメントをおこしたいと思っています。
–マーケティング職目指している人にメッセージをお願いします。
その会社がどんな人材を求めているかをしっかり聞くことが大切です。
例えば、新しいビジネスモデルを作っていけるような人を求めているならそれに併せてエピソードを作成する。相手が何を求めているかを理解した上でその人物像になるべく近づけるのがコツだと思います。
— 誰に、何を、どんな風に届けるのか。まさに就活もマーケティングと同じ発想なんですね。
そうですね。企業や面接官の探している人物像を正確に見極め、それに刺さるように自分の軸やエピソードをアピールすることは一見単純ですが本当に効果的です。商品が売れる仕組みを作り出すマーケティングもまさに同じことを行っているので、マーケティング職の選考では特にこの能力が見極められていると思いますよ。
— 最後に、入社後に一番楽しみなことを教えてください
他の内定者の方も海外経験が豊富な人や、とても優秀な学生が多い方がいるので、その方達と切磋琢磨しながらマーケターとして成長していくのが楽しみです。初めはたくさん勉強させてもらい、ゆくゆくは本社でマーケターとして自分で案や施策などどんどん出していけたらなと思っています。
やはり自分の案が大企業を動かすって考えるとワクワクしますし、しかも自分の考えた施策で世界のマーケットがどう反応するか、プロモーションや値段を変えることで売上にどう反応が起こるのかを世界規模で見ることができるのは本当に楽しみです。
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